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Mac OS X に Squeak をインストール

Mac OS X に限らず、Squeak を動作させるとき基本的に必要になるものは次の4点です。

他に MPEG プレイヤのように動作するのにプラグインを必要とする場合もあります。これらは環境ごとに提供されていれば利用できます。   jkjjkj
仮想イメージとチェンジファイルは常に一対(hoge.image と hoge.changes というぐあいに hoge 部分の名称を一致させた状態)で用います。仮想イメージ動作中に save as... などとしたときにも対応する .changes ファイルができます。Mac OS の場合、あまり長い名前だと省略されてしまい、.image と .changes の名称が一致しなくなってしまうことがあるので注意が必要です。仮想イメージはバイナリファイルで起動したときに環境を構成するオブジェクトに関する情報が収められています。チェンジファイルはテキストファイルで、仮想イメージ使用中にユーザが加えた変更や実行(評価)したコードが逐一保存される一種のログもしくはワークファイルのようなものです。

ソースファイルは、手が加わる前の仮想イメージ内のオブジェクトの定義がすべて記載された大きなテキストファイルです。先のチェンジファイルの親玉のようなものだと思えばよいでしょう。ソースとチェンジの内容をあわせると、仮想イメージの中にあるオブジェクトの定義はすべて網羅されます。実際、システムブラウザでコードを表示するとき、新しいものはチェンジファイルを、手が加わっていない古いものはソースファイルを随時参照しています。これらのファイルがなくとも仮想イメージは動作しますが、1)ログ機能が失われる(クラッシュもしくは保存せずに仮想イメージを終了したときにそれまでに施された作業内容の復旧ができない)。2)システムブラウザなどでソースを呼び出す際にその都度デコンパイラが起動してしまう(中間コードからソースを作るのでコメントや変数名、レイアウト情報が失われて読みにくくなる)、といった機能上、操作上の制限がでます。

以上3つのファイルはどの環境でも(ポインティング・デバイス、使用できるメモリ容量などの外因的制約がなければ)変更なしに使用できます。いわゆるバイナリ互換性があり、Mac 上で作ったソフト(オブジェクト、クラス)を定義(コード)した仮想イメージを Win で動かせば、そのまま使えます。逆もしかりです。

一方、仮想マシンは各環境用にビルドされた実行型のファイルで、Squeak を動かしたい環境ごとに別途用意する必要があります。機能別プラグインも同じです。なお、仮想イメージには仮想マシンの根幹部分のソースコードが含まれており(Smalltalk で記述)、さらにこれを C 言語に変換して出力する機能もあるので、仮想マシンを誰も提供してくれていない環境では、自分でビルドしなければいけません。また、UNIX 系の環境ではいったん吐き出された C コードにさらに UNIX 系の環境に特化した修正を加えたソースを入手して自分の環境で make する必要があるように認識していますが私は UNIX はとんと知らんので分かりません。Mac OS X は UNIX 系ですが、幸い、カーボンもしくはココアアプリとしてバイナリが提供されているので、その必要はないようです。

仮想イメージ、仮想マシンともにバージョンがあります。一致させるのが理想ですが、かならずしも同一バージョンが用意されているとは限りません。そんなときは、使いたい仮想イメージのバージョンになるべく近いバージョンの仮想マシンを用意して使います。新しいものを使う方がよいか、古いものを使う方がよいかは対象となる仮想イメージの開発時期によって異なります。経緯に詳しい人に聞くか、両方をためして不都合の少ないほうが選ぶのがよいでしょう。知識と技量があるなら自分が必要とするバージョンの仮想マシンをビルドするという手もありますね。


実際にファイルを用意する

Morphic レッスン執筆時点では 3.2gamma-4653 を勧めていましたが、最新γ版の 4811 でも差し支えなさそうなので、これを念頭に書きます。他のバージョンの仮想イメージで遊びたい人はリンク先のディレクトリ名などを読み替えてチャレンジして下さい。(最新は 3.5 (直リン注意) です。が、SqueakMap 経由で日本語機能を使いたければ 3.4(同じく直リン注意) のフルパッケージを使うと展開するだけでカーボン版のインストールができてらくちんです)


必要ならダウンロード後、それぞれを解凍(通常は StuffIt が起動するので必要ありません)。前述フルパッケージなら、SqueakNihongo4.zip 以外はすべてそこに入っています。


インストール

Applications フォルダ( Mac OS 9 の場合は Applications (Mac OS 9) )に Squeak フォルダを新しく作り、中に解凍して出てきたファイルを入れます。前述、フルパッケージなら、展開時に生じたフォルダを Applications フォルダに入れるだけです。


起動

Squeak3.2gamma-4811.image を Squeak 3.2.6Beta8 もしくは CocoaSqueak (Mac OS 9 の場合、Squeak 3.2.6Beta8.app)にドロップインすると、Squeak が起動します。ココアアプリのほうは若干不安定なので「ココアでも動くんだなぁ…」という確認をとるくらいにしてあとはカーボン(Squeak 3.2.6Beta8)で使った方がよいようです。


環境のセットアップと保存

配付されているイメージは使用中のものをそのままアーカイブしたような情けない様相なので、最初の起動後、若干の手入れをして保存しておきます。

  1. 右下の茶色のフラップが2つあるので、右側のほう(後ろに隠れているほう)を狙って ctrl +プレス。表示されるメニューの最後、destroy this flap... を選択します。確認がでるので Yes を選びます。

  2. 環境を表示しているウインドウ(外枠)右下のサイズボックスをドラッグして適当な大きさにウインドウを広げます。できるだけ広げておいたほうがよいでしょう。

  3. Welcome to ... ウインドウの手前にある ChangeSet: 云々 と書かれたウインドウのクローズボックス(×)をクリックして閉じます。

  4. ワールドメニュー(デスクトップに相当する場所をクリックしたときに現われるメニュー)から save as new version を選んで保存。Squeak3.2gamma-4811.1.image、Squeak3.2gamma-4811.1.changes というファイルが作られます。

  5. ワールドメニューから save and quit を選択して終了します。Squeak を終了するときは特別な理由(おかしな変更をシステムに加えてしまった…など)がないかぎり、save and quit を使います。最後に保存した状態(保存操作を一度も行なっていなければ起動直後の状態)を保持した仮想イメージも、現時点(終了時)の仮想イメージも残したいときは save as... や save as new version を使います。普通のアプリケーションの文書の保存と同じように考えればよいでしょう。ちなみに Mac OS 側で用意した Squeak の Quit メニュー項目は、Squeak マシンの強制終了に当たるので Squeak が反応しなくなったとき以外は使いません。

Squeak3.2gamma-4811.1.image にアイコンが付き、以後は、ダブルクリックで起動できますが、仮想マシンのいくつかのバージョンを持っているときは、なるべく対象になる仮想マシンに直接ドロップインする習慣を付けておいたほうがよいでしょう。ハードディスクの空き容量に余裕がないときは、オリジナルの Squeak3.2gamma-4811.* は消してしまいます。しかし、仮想イメージは局面ごとに名前を付けて複数保存しておくことが多いので、あまりひっ迫した状況で Squeak を走らせるのは好ましくありません。


このとおりにやったがうまくいかない、ここの説明が分かりにくい…など、ありましたらお気軽に。


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